意見が言いにくい相手へ「怒らないで」と伝えたかったら
子どもを突き放すようで
あまり聞こえの良くない言い方ですが、
「この子は、怒っても効果ないから…」
と、
厳しさが必要と考える身近な大人に
説明しています。
聞いてくれそうなら加えて、
「怒ると逆効果で、どんどんエスカレートしちゃう…」
「褒めたときの方が、結構スムーズにいくんだ~」
それが、
その大人の意見を全否定しない言い方で、
自分を否定されないための言い訳であり、
子どもと自分を守るための私の策です。
子育てについて学んでいると、
怒ること、厳しくすることは、
本当に意味のないことだと気が付きます。
例えば大人が思う「悪いこと」をした場合、
怒鳴る、叩くなどすると、
確かにそれをやめるかもしれません。
でもそれは、怖いからやめたのであって、
何故悪いのかはわからないまま。
更には「悪いこと」をするに至った経緯・その子の考えや感情は、全く無視されることになります。
子どもにはモヤモヤが残るし、
根本的な解決にはならないのです。
そのあとは、
隠れてやるかもしれないし、
怒られるのを恐れて嘘をつくかもしれないし、
その怒り方、後々、
子どもに移っていきます。
怒鳴ること、叩くこと、
本気で必要だと思っている人もいるんです。
そのやり方が子どもの為だと、
信じている人もいます。
私も、子育ての勉強をする前は、そうでした。
でも、
そのやり方は、本当に必要な時だけ。
必要な時のために、大事にとっておくと、
大人の真剣な気持ちが伝わると思います。
息子は、3歳の頃から、ワガママが目立ち、
やりたい放題でした。
スーパーで走り回る、
駐車場で走り回る、
気になったら何でもいじり、物を乱雑に扱う、
嫌なことがあると叩く、噛む、叫ぶ、
思い通りにならないと当たり散らす…。
もうお手上げ状態で、私はぐったりしていました。
そんな様子を見て、私の母は言いました。
「この子には、脅威に思う人がいるの?」
「今まで甘すぎたんじゃない?」
母は、結構厳しく子どもを育ててきました。
私たちきょうだいは子どもの頃から
そんなにワガママを言わず、お利口さんだった
と聞かされていました。
その子どもたちは、それなりに、
社会に出て生活できる大人になりました。
そういう結果があるからこそ、
厳しさが必要だと母は考えたのだと思います。
実はその頃、第2子の出産を控え、
度々実家に帰っていたのでした。
出産後は、しばらく実家でお世話になるつもりでいました。
今思うと、息子の気持ちも不安定だったでしょうね。
母に指摘されてから、私も息子に厳しくするようになりました。
特に母の前では、
いつも以上に厳しく接しました。
ダメなものはダメ。
言い訳や誤魔化しはもってのほか。
子どもの頃、母にダメと言われてきたことを思い出し、
母が嫌がりそうなことを中心に、
ありとあらゆる注意をしました。
オモチャを噛むな
食事中に出歩くな
おかずを手で取るな
大人の鞄を勝手にいじるな
早く支度しなさい
着替えは自分でやりなさい
抱っこじゃなくて自分で歩く
…
大きな声で叱りつけました。
時には腕を引っ張ったり、体を押したりしました。
それでどうなったかと言うと、
全然変わりませんでした…。
むしろ、エスカレート。
息子は毎日、グズグズして、機嫌が悪く、
注意されそうと察すると、サッと逃げ出しました。
私はこんな状況が、
嫌で嫌でたまりませんでした。
ちゃんと躾ができていないと思われたくない。
母に怒られたくない。
できないと思われたくない。
そんな自分の気持ちを優先して、息子を怒っていました。
ほら、私はちゃんと怒れますよ。
やってはいけないこと、私はわかってますよ。
悪いのは、息子ですよ。
そんなことを母に示すように、息子を怒っていました。
でも、母が息子を怒っているところを冷静に見ると、
息子が可愛そうで…。
そんなに怒る必要あるかな!?
やめてよ!!
と、心の中で叫びました。
息子が本当に悪い子になってしまいそう…。
この状況がとっても嫌でした。
でも、私も同じことをしている。
流されてしまう自分も、とっても嫌でした。
そして、意を決して伝えたのが、
冒頭の言葉です。
「この子は、怒っても効果ないから…」
その後、どうなったか。
母は、私の話を聞いてくれました。
「いつもどうしてたの?」
今は、私より母の方が、息子に優しいかも。
叱るけれど、怒らず諭すように。
この言い方は夫にも、有効でした。
私の話を聞いてくれるきっかけになりました。
怒りについては、
まだ、私の課題です。
怒りたくなることは、たくさんあります。
でも、一時期より少なくなっている気もします。
怒りについて、向き合っているこの頃です。
ちょこちょこ、記事にしたいと思います。
お読みくださりありがとうございました。
(*^^*)